インフラを維持する仕事の魅力は
「町を守っている」という手応えを感じられること

— 私は20歳のとき作業員として土木業界に入り、この会社に入る前は舗装工事を行う会社に10年くらい勤務していました。もともと、土木の仕事に就いたのは友人の誘いがきっかけだったのですが、その当時は「やってみるかな」くらいの気持ちでした。でも働くうちに、年齢の離れた人が一緒に働いていても互いに気がねしない現場の雰囲気など、自分に合っている仕事だと感じました。

― いま担当している仕事は河川や海岸の維持管理です。渡島西部地域のインフラメンテナンスは地元の建設会社数社でつくる組合が担っていて、その中で当社は知内町と木古内町の河川、海岸の管理を担当しています。実際の仕事は、例えば川では流木の撤去や護岸の補修、海岸では河口が砂で埋まって川の水があふれることがあり、それを防ぐために砂を除去します。私たちが日常から点検を行い、異常があった場合は管轄の役所の了解を得て対処するのが基本です。工事にゴーサインが出ると人員や機械を手配しますが、時には自分で機械を動かして作業することもあります。これには以前、作業員をしていた経験も生きていると思います。

— 対処が必要な場所が見つかれば工事の見積もりや提出書類の作成、工事が決まっていれば施工手順を組み立てたり、人員や機材、資材の手配を行います。進行中の工事があれば現場の巡視や記録も必要です。作業を記録した写真や書類の作成は、これがないと会社の収入にならないので大切な仕事です。